旬のロンドン便り From LONDON
by RIE SUZUKI, meet Britain
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英国海軍発祥の「ダッフル・コート」と英国紳士「パディントン・ベア」
11月28日、今年のクリスマス映画として実写による「パディントン・ベア」の物語が封切られます。

セルフリッジ百貨店の一角には、プロモーションを兼ねた販売コーナーが設けられ・・・
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予告映像や(itvドラマ「ダウントン・アヴィー」でお馴染みの)俳優ヒュー・ボネヴィル(Hugh Bonneville)のインタビューなどが流れています(彼は、Mr. ブラウン役)。
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1958年に、英作家マイケル・ボンド作のパディントン・ベア シリーズ第一作「A Bear Called Paddington」が出版され、第二作、第三作・・・と続きました。
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パディントン・ベアのイメージを成すアイテムといえば、大好物のマーマレードサンドウィッチと・・・
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幅広で前がキュッと上がった帽子とスーツケース、ダッフル・コートウェリントンブーツ
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でも、最後の二つはブラウン夫妻によってプレゼントされたものなので、元々、ペルーから密航してパディントン駅に到着した時には、(決して離したがらない、かなり傷んだ)ペルーのおじさんの帽子とスーツケースしか持っていませんでした。

ゆえに、映画のパディントン駅のシーンは、(原作の挿絵どおり)裸です。

ダッフル・コートウェリントンブーツ・・・、ブラウン夫妻は、トラディショナルな英国人です。
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そして、パディントン・ベアも、常に礼儀正しく、善意の人であり、際限なくトラブルに巻き込まれますが、それでも「物事を正しくしようと多大な努力をする」、外見も中身もまるで英国紳士のキャラクター。

さて、今日の主題は、ロイヤル・ネイヴィー(英国海軍)がその発祥と言っても過言ではない「ダッフル・コート」(duffle coat)。
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「ダッフル」(duffle)、その名前は、使用されている防寒に優れた厚手のウールの布地の原産地であった、かつてのフランダース地方(現在のベルギー、アントワープ近郊)の都市デュフェル(Duffle, 英語発音:ダッフル)からきています。1600年代、デュフェルは、この布地で栄えます。

この布地を使った、防寒性のある、そして、利便性を考えデザインされたコート「ダッフル・コート」は、第一次世界大戦で、英国海軍によって使われ始めました。第二次世界大戦では、それが、更に改良されたものになります。
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テムズ河に停泊し、現在は博物館になっている HMS Belfast(国王戦艦ベルファスト号)などのパンフレットに載っている写真などが参考になりますが、寒い北方の海での任務にあたる艦上では、乗組み員から上官まで、皆、ダッフル・コートを着ています。

戦争博物館(Imperial War Museum)では、英国海軍のクラシックなダッフル・コートが販売されていますが、本来の英国海軍のダッフル・コートの特徴は(現在も、良いダッフル・コートと呼ばれる条件は):
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もちろん、本物のダッフル布地を使っており、帽子の上から被ることができる大きなフードを備え、制服やコートの上から更に羽織れるよう、非常にゆったりした、たっぷりの作り。

前部は手袋をしたままコートを脱着できるよう(ボタンではなく)木製トグル(toggle)を使用し、トグルと対になる麻紐ループで留めるのですが、前合せの右前・左前を簡単に入れ替えることもできる。

伝統的な色はキャメル色(現在は、黒、灰色でもグッド)。深い角ポケット。首のまわりを閉めるボタン付きのストラップがついている。

裏地は本来、無いのですが、現在は裏地がタータンであればベスト。

そして、現在の市販の多くとの大きな違いは、膝丈であること。現在、デザイン的に可愛らしいイメージなのは、丈が短すぎるからですね。
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本来は、もっと、長くて膝丈なんです。ゆえに、ダンディーな着こなしができ、その代表的な人物がモンゴメリー元帥・男爵(Field Marshal Bernard Law Montgomery, 1887-1976)。

彼のニックネーム "Monty" から、ダッフル・コートは別名 "Monty Coat" とも呼ばれています。

さて、英国海軍で防寒着として広く使用されたダッフル・コートですが、一般化したのは、大戦後、余剰在庫品が市場に出回ったことにより。

パディントン・ベアの出版年が1958年ですから、この当時はとてもブームだったと想像します。
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by rie-suzuki67 | 2014-10-23 06:58 | :: The First in theW
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