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旬の英国便り
by RIE SUZUKI, meet Britain
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'Pereunt et Imputantur' (時はカネなり)
今日(日曜日)は一日中、雪。

こちらは昨日(土曜日)のリージェント・パーク(↓)。ここはが凍る名所ゆえ、スケートをして楽しんだという時代があったほど(1800年代の中頃までで、今は鳥だけ)。
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さて、ここからは南にただ下るだけで、あっという間にセルフリッジ百貨店(Selfridges & Co.)。
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ITVのコスチューム・ドラマ(時代劇)シリーズが日曜日9.00pmから!セルフリッジ百貨店の創業者の物語「Mr. Selfridge」。(今晩は第三話目)

創業100周年にあたる2009年に放送されればもっとよかったでしょうにねっ?!

地下一階の書籍売り場には、こんなコーナーも設けられています(↓)
\'Pereunt et Imputantur\' (時はカネなり)_a0067582_4463223.jpg

歴代のショッピング・バッグも、一階(西側)に陳列されている場所があります。
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「ロンドンで鐘(ベル)の音を聴く」・・・こんな容易いことはない!というほど、多くの教会が英国にはあり、それらが鐘を鳴らします。もちろん、ビッグ・ベンも。

オックスフォード・ストリートにも、鐘の音が15分おきに響いています。セルフリッジ百貨店が奏でる鐘の音です。

鐘(Bell)?、時計じゃないの、と思う人が多いのもそのはず。セルフリッジのメインエントランス頭上には、ギルバート・ベイズによるブロンズ像 (the) Queen of Time と共に文字盤の時計(Clock)があるから・・・
\'Pereunt et Imputantur\' (時はカネなり)_a0067582_4495693.jpg

「Selfridge's Clock の下で待ち合わせねっ」という人もいますが、さらに上を見上げてみてください。

鐘(Bell)があるんです。
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(↑)雲りだとはっきり見えないので、この写真だけ先週の晴れた日に撮影しておいたものを使用しています。

Quarter Clock(15分おき)とHour Strike(一時間おきに打つ)の両方のシステムからなる仕掛けは、ビッグ・ベンと同様です(いずれもGillett and Johnstonという時計のスペシャリスト会社がメンテナンスをした経緯あり)。

鐘の音もビッグ・ベンと同じで、キーン、コーン、カーン、コーンというウェストミンスター・チャイム

「このベルが、下の Quarter Clock を鳴らす」と書かれている資料がありますが、目に見えているこのベルが使われているかは、ちょっとはっきりしません。鐘には、お決まりのモットーが刻まれています。
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ラテン語の Pereunt et Imputantur時計や日時計に刻まれるお決まりのフレーズなので、殆どすべてと言っていいほどの教会の鐘、公共で見る時計、ガーデンなどにある日時計に刻まれています。

これは、古代ローマ(ローマ帝国)時代のローマの詩人であるマーシャル(Martial)の詩の一節で、「時間は容赦なく流れ去る。それをどう使ったかは、使った人の責任」という意味を持ちます。

ローマ軍が駐屯していた時代を持つ英国ゆえ、ローマが残した文化ともいえますね。

※ Marcus Valerius Martialis (マルクス・ウァレリウス・マルティアーリス、英語ではMartial)という紀元40-104、紀元一世紀の人。
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余談ですが、皆さん、「ボウの鐘」(Bow Bells)をご存知でしょう。

St Mary-le-Bow という教会が鳴らす鐘の音です。この鐘の音が聴こえる場所で生まれた子が生粋のロンドンっ子と言われているそれ。そして、去年のフォートナムズのクリスマス・ウィンドウ・ディスプレーでご紹介したDick Whittingtonというシティの市長になった人が聴いた、彼にロンドンへ戻れと鳴った鐘が、「ボウの鐘」です。

この有名な St Mary-le-Bow 教会の鐘が、鳴らなくなってしまった時期というのが数回ありましたが、1933年、12個ある鐘のうち8個が、Mr. Harry Gordon Selfridge(セルフリッジの創業者)によって改鋳され回復した秘話があります(請け負ったのは、やはりGillett and Johnston)。
by rie-suzuki67 | 2013-01-21 04:56 | :: TV & Films
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