季節はずれの伝統デザート |
英国で「サマー・フルーツ」といえば、連想するのはストロベリー、ラズベリー、ブラックベリー、ブラックカラント、レッドカラントといったベリー類。 「サマー・フォレスト」なんていう、いかにもベリー類のミックス状態をイメージさせる言い方もあります。 さて、起源ははっきりとわかっていませんが、ヴィクトリア時代が終焉をむかえようかという1800年代の終盤から1900年代の初頭には大人気となる英国の伝統的な家庭の夏のデザート「サマー・プディング」。 ベリー類がゴロゴロ入ったプディングというわけです。私は、これが大好き! スウィートというより、ベリーのすっぱさが引き立つサワーな、さっぱりとしたデザートとして、英国では夏の定番中の定番なのであります。なんせ、この時季のクリスマスのお菓子類は甘いものが多いので、ダイエットを考え、よけいにひかれます。 元々は、古くなった食パンとフレッシュではなくなったベリー類のフルーツを有効活用したのが始まり。 この手の(残り物やら、古くなってきたとかいう類の)起源をもつフードが多いこの国。食パンをデザートにしてしまうのですから、なんとも質素で堅実な英国人らしいです。 私が友人のイングリッシュに、waitroseで「サマー・プディング」が売られていたと話すと、不思議な顔をして、「6, 7, 8月のデザートなのに、この時季にサマー・プディングを作るシェフって???」と。(ナンセンスなわけで) 主な材料が食パンとベリー類のみ、(オーブン調理やバター&小麦粉など不要)冷蔵庫で一晩寝かすだけなので、最も簡単に作れるデザートといわれています。 サイズは大きくても小さくてもいいのですが、ボールやカップに耳を取った白い食パンを敷き、水で煮た(お好みで砂糖を加えてもOK)ベリー類をその上に詰めて、煮汁をかけ、また食パンで上部に蓋をして、ちょっと煮汁をまたかけておいて、冷蔵庫で一晩寝かせると綺麗なピンクに色に。(日がたてば、もっと染みて紫に) |
by rie-suzuki67
| 2011-12-07 13:31
| :: Food & Beverages
|
<< クリマスの思い出 2011/2012 | クリスマス・プレゼント >> |