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旬の英国便り
by RIE SUZUKI, meet Britain
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カントナル・ツリーとゴールデン・クラウン
昨日はハロウィンでしたね。カップケーキやドールケーキもハロウィン用のデコレーションがされていました。
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今に始まったことではありませんが、ずら~と並んだTO LET(空き店舗)の看板には、最近驚かされます。
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さて、ピカデリー・サーカスやレスター・スクエア辺りを訪れたことのある人なら、一度は、「これ、何だろう?」と思ったことがあるんじゃないかな?(↓)
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カントナル・ツリー(Cantonal Tree)と呼ばれるスイス26州(26 cantons)の州章で構成されたポール。

事の始まりは、エリザベス2世女王の在位25年周年記念(Silver Jubilee)の年である1977年に遡ります。

このポールの横の建物は、今は解体され、新しいビルの建設中ですが、皆の記憶に深く刻まれていることであろうスイスセンター(Swiss Centre)が建っていました。スイス政府観光局もこの建物にありました。
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1977年、エリザベス2世女王の在位25年周年記念をお祝いすためにスイス政府観光局にディスプレーされたものが、ゴールデン・クラウン(Golden Crown)。

この黄金の冠は、かつてスイスで二番目に古いホテル(1418年創業)に掲げられていたものでしたが、(盗難にでもあったのでしょうか)その後、150年の時を経てスイスのアンティークショップの裏手で発見されたという数奇な運命を辿ったクラウンです。
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Silver Jubilee後は、サンフランシスコに送られる予定であったゴールデン・クラウンでしたが、ウェストミンスター市長が、スイス政府観光局長に話をもちかけます。建物の表に高さ12mの樫の木でポールを立てるので(Oak Pole)、スイスと英国の友好の証として、そのゴールデン・クラウンをロンドンに残してくれないかと。
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ゴールデン・クラウンは、その後、ここに掲げられることになります。

そして、その14年後(1991年)、時のスイス政府観光局長 Albert Kunz の貢献と情熱が、その後も語り告がれることになりますが、スイス連邦700年祭をどうお祝いしようか思案していたMr Kunzが、今度はウェストミンスター市長に話をもちかけます。

スイス26州のワッペンをゴールデン・クラウンのポースに加えることを。
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同時に、この道の名前は、New Coventry Street から(現在の)Swiss Court という名に改名されることになります。

スイスセンターの建物はなくなってしまいましたが、今も、そのスピリッツは、このカントナル・ツリーとゴールデン・クラウンに宿っています。
by rie-suzuki67 | 2009-11-02 01:37 | :: Walk & Streets
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