旬のロンドン便り From LONDON
by RIE SUZUKI, meet Britain
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パイント・グラス
英国はドイツのようにビールの国ですが、レストランやパブでは(ビールは)「パイント・グラス」または(その半分の容量である)「ハーフ・パイント・グラス」のいずれかでサーブされます。

この二種類のパイント・グラスでサーブされることには理由があります。
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ビールグラスは、(1699年から王冠マークと共に)客がビールの量をごまかされることのないように容量とグラスの質を保証する王冠マークと番号が示されたパイント・グラスを使用するというのが300年以上にも渡り続く伝統。
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酒に関する法律が特に厳しい英国。1パイント(pint)は568ml。「ビールを一杯ください」(A pint of beer, please.)「ビールをハーフ・パイントください」(A half pint of beer, please.)と注文したら、その量より多くても少なくても法に触れます。

多くのパブは、いずれかのビール製造メーカーと契約をしているので、ビールの銘柄を指定して注文した場合、グラスはその銘柄がプリントされた各社のグラスでサーブされるので、ビールはビールでもその人が何を飲んでいるのか人目でわかります。

たとえビールがベルギーの「ステラ」やオーストラリアの「フォスター」であっても、グラスが英国内向けに出荷されるのであれば、パイント・グラスの製品規格を保証する必要があります。

従って、英国でアサヒビール黒生サッポロ一番搾りを注文すると、グラスは、各社のロゴと共にパイント・グラスの製品規格が刻印された(ハーフ)パイント・グラスでサーブされます。

英国内で使用されているビールグラスのほとんどは、生産コストが安いチェコで製造されています。一つの問題として、EUは一つの国ですから、英国がEU国となった日からさまざまな伝統が少しずつ姿を消していっているということ(旧型ダブルデッカーが代表的な例ですが)。

EU規制の導入で、この王冠マークに代わり、ヨーロッパの製品規格であるCEマークが義務付けられるようになることから、EU規制のために英国の伝統がまたひとつ犠牲になるとの不満の声が挙がっています。チェコで製造された製品には、出荷段階で自動的にCE規格マークが義務付けられることになるでしょう。

※CE規格マーク:ヨーロッパ内の貿易障害を改善するために導入されたもので、一定の安全基準を満たした製品にEUが発行する規格マーク。CEはフランス語で「ヨーロッパ規格(European Conformity)」を意味する「Communaute Europeanne」の頭文字

因みに、パブの看板(Pub sign)にも規定があります。パブの名前とそれにまつわる絵を施した吊り看板ですが、横3フィート縦4フィートと決まっています(形によってはその大きさ内におさめる)。
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下の写真の看板(↓)、伝統的なパブの看板とは違い、このパブが契約をしているビールメーカーの看板です。Tの字の赤い看板は、スコットランドならでは。イングランドでは見かけません。
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理由はスコティッシュ・ビールとして有名なグラスゴー「TENNENT’s」だから。
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by rie-suzuki67 | 2008-04-14 09:18 | :: Food & Beverages
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