「セント・ポール寺院を超えてはならない」 "Skyscraper" と "High-rise building" |
今日は、雨混じりの曇りなので、こちらのコスタでコーヒータイム。 (日本にはコスタはないですよね?!) さて、英語表現もいろいろあり、NYや新宿のような高層ビルは Skyscraper(s) と言いますが、ロンドンはこの言葉が当てはまりません。ロンドンの高層ビルを英語で表現する時は High-rise building(s) という表現を使います。ドックランド地区の超高層ビル群を言う時もしかりです。 かつて、英国には、「ロンドンの建物は、セント・ポール寺院のランタンタワーの高さを超えてはならない」という伝統がありました。 日本にも似たようなことがありましたね(皇居周辺の建物は100m以下)。 セント・ポール寺院の高さは365フィート(111m)。この伝統を打ち破ったのが、「スーパーマック」の異名で呼ばれた時の首相ハロルド・マクミラン(在職1957~63)でした。 保守党ながら「左派」「改革派」と言われた彼(小泉元首相みたい?)は、「ロンドンがニューヨークやシカゴと比べて活気に乏しく田舎臭いのは、高さ80フィートに揃えられたコーニスラインのせいだ」という不動産屋の誘い文句に乗りました(馬鹿ですね)。 1963年、英国初の近代的超高層ビル「ヒルトン・パーク・レーン」ホテルが完成します(高さ405フィート(123m))。*新宿の「ヒルトン東京」も高さ123mなんですけど、へえ~、同じ高さだったんだ~(今、知った)。 近年では、真に近代的高層ビルと呼べるオフィスビルが幾つか建っていますが、日本に比べたら、たかがしれた数です(高さも大したことないし)。でも、そこが良いところ! ヨーロッパの街に高層ビルは似合いませんよね。 これは、CBI(Confederation of British Industry, 日本でいうところの「日経連」「経団連」)が入居している「センター・ポイント・タワー」(↓) 1967年完成ですから、かなり古い建物(高さ384フィート(117m))。私は近くのビルの6階の高さから撮影しているのですが、窓清掃の籠が危なっかしい。ワイヤー2本じゃなくて、四隅につけた方が良いのでは? 余談として、女性初首相のマーガレット・サッチャー(保守党)によって進められたドックランド地区の開発で、現在、英国一高いビルディングは、「カナリー・ワーフ」(高さ800フィート(244m))。このビル、建設中に、IRAの爆破テロにあっています。 |
by rie-suzuki67
| 2006-12-02 02:25
| :: Architecture
|
<< 待ち人、来たらず「ハム・ハウス... | 大抵の動物が、ここに居ます .... >> |