チューリップの木 |
月曜日、雲ひとつない真っ青な晴天の空。陽射しが強いです。 この夏からウィリアム王子とキャサリン妃(そして生まれるベイビー)がお住まいになるケンジントン宮殿の正面ゲートへと伸びている(↓)この並木の両側に植えられている木はすべて、「チューリップの木」。 本当に、英名ではTulip Tree(or Tuliptree)という名前で、私が勝手にそう呼んでいるわけではないので信じてくださいね。 初夏に、(白とオレンジのコントラストが綺麗な)チューリップ(のような花)を咲かせる木ゆえ、その名前がcommon nameになりました。 6月末頃に咲いてしまった果実、今咲いている果実、そして、まだまだ、つぼみも沢山あるという具合に、同じ一本の木の中に早咲き・中咲き・遅咲きがある不思議な木です。 いずれにせよ、もう、しばらくはご覧いただけるので、お近くに行かれた際には見てみてください。 この木は、「第二のシーズン」を持っていて、それが秋(9-10月)。葉っぱが、鮮やかな深い真っ黄色に紅葉するので、並木が(いちょう並木の美しさなど、それほどでもないなと思ってしまうほど)鮮やかで美しくなります。 この北アメリカ中部原産の木が、英国に始めて紹介されたのは1688年(スチュワート朝時代)。キュー・ガーデンには1770年代に植えられた樹齢230年のチューリップ・ツリーがあります。 そんな昔からある植物なので、チューリップ・ツリー模様のリネンや刺繍などもお店でよく見かけます。 また、工芸価値があるものといえば、V&A(ヴィクトリア&アルバートミュージアム)に、ヴィクトリア時代の作であるチューリップ・ツリー模様のリネンが収蔵されています。 日本名は「ユリノキ」。日本へは、いつ、もたらされたか? 私のブログを日頃ご覧くださっている方は、もう、すでに見当がついているのでは?! 明治維新を経た明治時代の初期(1875-1876年)の頃、渡来しました。東京国立博物館本館入口の向かって左側にある巨木が、その渡来した種から育った苗木の一つです(銘板がついています)。 「ユリノキ通り」なんていう名前が日本にいくつもありますよね・・・懐かしい。 |
by rie-suzuki67
| 2013-07-09 03:22
| :: Plants & Parks
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