石炭とチェルシー・ハーバー |
ここはチェルシー・ハーバー(Chelsea Harbour)にあるハーバー・ヤード(Harbour Yard)。 テムズ河畔チェルシー地区を東西にのびるキングスロードは、途中からニュー・キングスロードという名前になりますが、このキングスロードの終わりの辺りは、何百年も昔からWorld End(世界の終わり)という名称を持つエリア。(ロンドンのサウスウェスト・エンドと考えられていたからでしょう) World Endからテムズ河に向かって真っ直ぐLots Roadを進んで行くとテムズ河に面した「チェルシー・ハーバー」に出ます。 Lots Roadの両サイドは、アンティーク家具やヴィンテージ家具、ランプなどの照明やカーペット、インテリア雑貨を扱うお店が軒を並べ・・・ ここだけでも楽しい通りですが・・・ Lots Roadの突き当たりに現れる「チェルシー・ハーバー」と呼ばれるエリアの入り口には、80社程のインテリア関連メーカーのショールームが入っている(3つのガラスドームがシンボルの)チェルシー・ハーバー・デザイン・センター(9.30am-5.30am, Monday-Friday)があり、日本からもファニチャー関係のお仕事をしている人や会社の方がカーテンやソワーに使う布地を仕入れに訪れたりします。 日本には未入荷のウィリアム・モリスの壁紙を扱うショールームや王室御用達のサンダーソンのショールームもあり、家具は美術品に、生地サンプルは絵画に思えるほどです。 それは置いといて、サーッと見回すとチェルシー・ハーバーはレジデンシャルエリア(高級マンション群)。 不動産屋さんもちゃんとあります(↓) それら高級マンション群の真ん中に堂々と鎮座しているのがオールスイートの5つ星ホテル「ウィンダム・ロンドン - チェルシー・ ハーバー」(Wyndham Grand London)。 マリーナ(ハーバー・ヤード)の景色を望むこのホテルのレストランのテラスでお食事をしている人を横目に、午後のひとときをベンチで日向ぼっこを楽しむ人たち(私を含む)。 マリーナをクルーザーがテムズ河へ出ていきますよ!マリーナがテムズ河の干満の影響を受けないよう、ここには運河と同様に水門(ロックLock)があります。 クルーザーが通れるよう、(タワー・ブリッジみたいに)水門の先の歩行者用の鉄橋が上げられます。 橋の向こうに見える船にお気付きですか? 昨年、女王様のダイヤモンド・ジュビリーの時に使われた王室平底御座船(Royal Barge)です! ずっとこのチェルシー・ハーバー・ピアに停泊させています。 散歩しながら位置を変えるごとに、バタシー・ブリッジ、アルバート・ブリッジ、BTタワーやシャードなんかも見えます。 こんな素敵な場所が開発(1986年)される前は、ここは元々、国鉄の石炭貯蔵場所でした。わかりやすく言うと、ヴィクトリア時代、世界に先駆けて走り出した鉄道(機関車)に使うための石炭ドックだった所です。 チェルシー・ハーバーのすぐお隣は、開発途中の旧ロッツ・ロード発電所(1905-2002まで活躍したLots Road Power Station)の建物。 石炭、そして後の石油を燃料としてロンドンの地下鉄へ電気を供給するための発電所でした。 旧バタシー発電所と同様に開発が中断したりして遅れていますが、本年度完成をめざして、レストラン、ショップ、アパートメントを有するファッショナブルな場所に生まれ変わる予定。 |
by rie-suzuki67
| 2013-04-26 05:42
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