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旬の英国便り
by RIE SUZUKI, meet Britain
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近代遊園地の起源「プレジャー・ガーデン」
気候もよくなり、公園で楽しむ人がどっと増えました。

遊園地といえば、ヨーロッパや英国では、今でも大きな公園広場に設置される期間限定の移動遊園地(ファンフェア)が一般的。

近代的な遊園地の起原は、そうした文化を持つ、17世紀ヨーロッパや英国から広まった「プレジャー・ガーデン」(Pleasure gardens)といわれています。

フォートナム&メイソンのショーウィンドウのディスプレーが、一昨日あたりから、17&18世紀に一世を風靡したこの歴史的なプレジャー・ガーデンを表現したものになりました。
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夏といえば、大きな公園にステージが設けられ、何万人もを動員する野外コンサートの季節だからでしょうか?!(夏への期待)

6つのショーウィンドウは、紙で作った立体劇場。(ロンドンで)代表的だった「ヴォクソール・ガーデンズ」(Vauxhall Gardens)、「クレモーン・ガーデン」(Cremorne Gardens)、「ラニラ・ガーデン」(Ranelagh Gardens)の3つにスポットをあてています。
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そもそも遊園地の起源とされる場所は幾つかありますが、中でも1662年に開設されたロンドンのヴォクソール・ガーデンズ(Vauxhall Gardens)が最大規模を誇ったことから、遊園地の起源としてあげられています。
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貴族の庭園技術を元に、緑豊かな広大な公園に、森や花壇・小径の散策、オーケストラによるコンサートが催されるホール、社交ダンスや劇場・・・
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スポーツ施設、飲食店、ゲームや見世物・・・
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ロマンチックなイルミネーションと花火
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現代に生きる私たちが、「ロンドン博物館」で過去の歴史としてプレジャー・ガーデンの展示を見学しなくても、垣間見ることができる場所というのが、後にこのプレジャー・ガーデンの伝統を受け継いでできた、デンマークの「チボリ公園」です。

また、「ウィーン万国博覧会」を機にウィーンプラーターが、大型遊戯機械をもつ形態へと変化するあれです。
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モーツアルトの父親は1764年に、ラニラ・ガーデンについて、ロンドンからザルツブルクの友人に、その素晴らしさや円形ホール(ロトンダ)について、音楽演奏についてなど、手紙を書いています。
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「クレモーン・ガーデン」(Cremorne Gardens)、「ラニラ・ガーデン」(Ranelagh Gardensは、チェルシー地区に設置されたプレジャー・ガーデンでクレモーンの方はゲートだけが今も残っています。

テームズ河畔チェルシーは土地が肥沃であり眺望も良く、中心部から陸路の馬車より、船によるテムズ河の往き来の方がはるかに安全で快適だったゆえ、この地に複数設けられたといえます。
by rie-suzuki67 | 2013-04-21 09:09 | :: ShowWindow&Illumi
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「英国と暮らす」 apd2.exblog.jp