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旬の英国便り
by RIE SUZUKI, meet Britain
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幸せだった、と信じて
土曜日は久しぶりの青空!

マーガレット・サッチャーさんが、昨年12月に病院を退院して以来、(4月8日の)亡くなる日まで、数ヶ月を過ごしていた(住んでいた)リッツ・ホテル。
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ヴィクトリア駅のすぐ傍にあるチェスター・スクエアの自宅は不動産記録によれば2008年に売却されているけれども、誰かが買って、以後も彼女に提供していた(住んでいた)ということらしい。

彼女自身も資産はあるけれど、彼女の老後は裕福な支援者が面倒をみていた(負担していた)ということで。

でも、なぜ、自宅ではなく退院後ずっとホテル生活なのか? いずれにしても、(ホテルに育てられた私が言えることは)ホテルは住む場所ではないということで、(いくらスウィート・ルームだからといって)普通の生活とは異なり精神的に大きな負担を伴います。

「彼女をダイニングルームで見かけることは一度もありませんでした、きっと、それだけ(体調が)良くなかったのでしょう」という言を聞けば尚のこと、(幸せだったという答えを聞でたいがために)気になってしかたがないのです。

4月8日(月)11.28amに死亡が確認され、午後の早い時間に訃報が流れ、報道陣はリッツの搬入口に陣取ったわけですが、遺体がヴァンで運び出されたのは深夜を少しまわった00.15am。すでに、日付は9日。

メイン玄関のすぐ隣の車寄せのある搬入口ともいえるゲート(金色の鷲が左右にのっかっているゲート)から。
幸せだった、と信じて_a0067582_7564172.jpg

その模様も翌日の新聞で(写真を)ご覧になった方が多いことでしょう。

死亡診断書上、(生まれた市町村同様に)重要な役割を果たす死亡現場が、リッツホテルとなるわけですね。

ご主人のデニス・サッチャーさんは、チェルシー・ブリッジの袂に建つリスター・ホスピタル(Lister Hospital)で亡くなっています。
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向かいが二人の眠るロイヤル・ホスピタル・チェルシー。

私の思っていることを綴っているので、読んでいる人は面白くも、また、興味もないでしょうが、(いつか死をむかえる同じ人間として)自分自身の心の記録として残しておきたくて・・・
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英国の権威を内外に示す意味の濃い葬儀という気がしましますが、葬儀の行進の沿道には、一部、「お金の無駄!」(Waste of Money!)というデモンストレーションをしている集団がいましたよね。インタビューにも答えていました。

それもまた民主主義のバランスを成す必要なデモンストレーションですが、「私(たち)のお金よ!」と主張してインタビューに答えている人に対して、私が真っ先に口をついてでた言葉は「あんた、一体、いくら税金を納めているの?!!」「そういう発言は、まとも以上の税金を納めている人が言えるせりふ!」「もしかしたら、あなた、マイナス・タックスだったりしない?」と。

それだけ、ベネフィットをもらっている人が多い「慢性イギリス病」の国なので。日本とは福祉政策が異なる英国ゆえ、「慢性イギリス病」という言葉を知らない方もいるかもしれませんが・・・
by rie-suzuki67 | 2013-04-21 08:00 | :: Extra, extra...
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「英国と暮らす」 apd2.exblog.jp