旬のロンドン便り From LONDON
by RIE SUZUKI, meet Britain
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(ヴィクトリア女王が眠る)フログモア・ハウス&ガーデン
セントラル・ロンドンからテムズ河の上流へ20マイル(32km)。

ウィリアム征服王がロンドン防衛という目的のために1068年に建てた(ことにはじまる)ウィンザー城、そして、城とともに発展していった城下町・ウィンザー(Windsor)の町がそこにあります。
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(城はもとより)この町は、英国王室は言うまでもなく英国の歴史が凝縮されたような町なので、お仕事でお客様をご案内する場合、多方面にわたる膨大な内容をお話することになります。
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ゆえに、興味のあることだけに耳を傾け、自分にとってそうでないことは、どうぞ、聞き流してください、と申し上げたりします。
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実は、ウィンザーへ向かうための出発のパディントン駅のパディントン・ベアの銅像の前で元女優さんと二人のお嬢さんにバッタリ。「う?この人は?」

電車も同じで目的地も同じウィンザーでした。(将棋の●●●●棋士の奥様である)元女優の●●●●さんと二人のお嬢さん。
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それはさておき、運の良いことに、年に一度しか一般公開されないフログモア・ハウス&ガーデン(Frogmore House & Garden)の今年の一般公開日(8月18, 19, 20日)と重なったウィンザー訪問のお客様のコースには、ここへの入場を組み込みました。

ご存知でない方が殆どなのですが、(ウィンザー城の目の前と言ってもよい場所)ウィンザー・ホーム・パーク内にフログモア・ハウス&ガーデンはあります。

ウィンザー城のジョージ4世門から真っ直ぐにウィンザー・ホーム・パークとウィンザー・グレート・パーク内をはしるLong Walkという道。
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前方はSnow Hillという名の丘。丘の上には父であるジョージ3世の騎馬像がたっており、そこまで全長4.8km
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このLong Walkを(ジョージ4世門から)歩きだしてすぐ左手に、フログモア・ハウス&ガーデンへのゲートがあります。

これが、フログモア・ハウス&ガーデンのLong Walk Gate House。右後方に、ヴィクトリア女王とアルバート公が眠る霊廟がすでに見えています(↓)
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フログモア・ハウスは、1600年代の建築で、それをバッキンガム・ハウス(現在のバッキンガム宮殿)と同様、ジョージ3世が、私邸として使うため買い受けた屋敷です。
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王妃であるシャーロット妃が、丹精込めて仕上げた内装の主要テーマは「草花」
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珍しく変わった 品種の植物が見られるフログモア・ハウスのガーデンは、植物学に大変関心の高かった王妃の意向によって造園設計されたものです。
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この木は、Pterocarya Paliurus(サワグルミ属)で中国原産なのですが、オリーブグリーンの花穂を持ち、それがパリパリしているから興味深い!
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まるで造花化石か?と思うような乾燥した花穂です。
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キュー・ガーデンにもありますが、キューよりも150年以上前からここにはこの木があったのですから、素晴らしい!
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室内はいずれも写真撮影ができなかったので、お見せできないのが残念ですが、シャーロット王妃は植物学図書館もハウス内に設けました。

その部屋には、王妃の依頼により、高名な植物画家メアリー・モーザー(1744~1819)が花綱を描いた内装装飾がほどこされています。

ジョージアン・グリーン(現在でいうペパーミント・グリーンに近い色)の壁を持つお部屋などは落ち着きがあります。

(ジョージ3世の孫にあたる)ヴィクトリア女王は、夫のアルバート公亡き後、長らくスコットランドにこもってしまいますが、フログモア・ハウスを非常に気に入っていた彼女は、国務に復帰してからの晩年は、ここで過ごすことが多く、書類に目を通したりという職務もここで行っていたほど。
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「すべてが穏やかで静かなので、蜂の羽音、そして鳥の声が聞こえるばかり」と彼女は書き残してい ます。

ヴィクトリア女王がまだ若かった頃に遡れば、この屋敷は、女王の母であるケント公爵夫人が(亡くなる日までの)20年間を過ごした家です。
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ヴィクトリア・クローゼット(ルーム)には、ケント公爵夫人、ヴィクトリア女王、そして(女王の子どもたちである)王女たちが描いた絵が掛けられ、三代にわたる画才を披露しています。

ヴィクトリア女王は、その敷地に自分とアルバート公の霊廟(Mausoleum)を建てたほどで、霊廟内には若き日のお二人を想像できる大変美しい二人だけのお墓があります。
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霊廟の外側は、小規模な王室墓地として幾人かの王族が眠っていますが、その中には、(王冠を捨てた恋の)エドワード8世とシンプソン婦人も、仲良く並んで埋葬されています。
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長らく王室とは不仲で、帰国を許されなかった年月もありましたが、ウィンザー公爵エドワード、ウィンザー公爵夫人ウォレスとして過ごした晩年、最終的にはRoyal Familyの一員である称号と埋葬が許され、フランスから英国に遺体が運ばれ、祖国英国の王室墓地で静かに眠っています。
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by rie-suzuki67 | 2012-09-02 07:30 | :: Countryside
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