オリンピックが市民に課す苦悩 |
その話の前に、「陽射しが強くて、暑いです!」 公園では、女性はビキニ、男性は海パンか上半身裸で日光浴、という恒例の風景。 昨日は平日ですが、夏休みということで、バタシー・パークはいつもより人が多かったです。噴水で、親子共々、水遊び。 ふっと、横のテムズ河に目をやれば、オリンピックの五輪が水上に。 開会式当日は、ここを聖火をのせた船がハンプトンコートから下ってきますからねっ。 さて、本題。 オリンピック開催に伴う利点といえば、もともと低所得者層が多く住み治安もよろしいとはいえない場所であるストラトフォードという東部地域の開発が成され、雇用も発生した、ということでしょう。 一方で、費用捻出のために(開催が決まったその年から)ロンドン市民の税金があがり、そして、下水道工事と道路工事が至る所で行われ、いよいよ開催となると、通行規制と罰金が始まり、正直、ロンドン中心部を移動する際の障害を把握するのにどっと疲れています。 そんな私を尻目に、多くのロンドン市民は、ロンドンを脱出。 最後の出発は本格的な規制が開始される前日の24日(火)。ロンドン子の知人は「ご両親を連れて、今日から数週間、ロンドンを離れるのでよろしく」とメールをくれました。 これが典型的な英国人の行動です。イベントとなると、その混雑や規制を受け、生活に影響を及ぼされるので、その場所を離れるためホリデーをとってしまいます。 さて、私を悩ましているのは、道路!もともと私は、仕事でお客様と一緒の時以外、地下鉄はめったに使わない、バス派です。 自由自在にバスを乗りこなせるようになると、移動がどんな乗り物よりも便利で楽に目的地の真ん前まで行けてしまうので(まるで目の前の道路でタクシーを捕まえて行くような感覚)。 すでに始まっていたとはいえ、昨日25日(水)から本格的に規制の始まったオリンピック・ルート・ネットワーク(ORN)とゲーム・レーン(Game Lane)。 オリンピック・ルート・ネットワーク(ORN)に指定されている道路は、歩道部分にピンク色の標識が立っています。 このORNは、「この道を使って競技が行われる、または競技に関係を及ぼす場所です」という意味で、車で通行してもよいのですが、一時的に左折・右折、駐車、(商店への)荷物の運搬ができない。信号のタイミングも操作しますという道路。 ゆえに、車列が動かなくなったので、「渋滞?」と思ったのですが、その先まで進んで、交差点の向こう側を見れば「ガラガラ」。思いっきり、信号が操作されていて、信号で止まってばかり。 ORNで、一時停止や駐車をしたら、罰金130ポンド。 もともと、ロンドンの街の道路というのは、渋滞に、路線バスや団体観光バスなどが出来るだけ巻き込まれないよう、「バス・レーン」というのが設けられていています。 また、ヒースロー空港から中心部にでるための高速道路には団体バスやタクシーだけが走れるバス・レーンが設けられているので、渋滞を尻目に、バスやタクシーがそこをかっ飛ばして走り抜けていったりするわけです。 バス・レーンは、茶色でペイントされているので、ドライバーは進入する前に色でわかり(進入を)回避できますが・・・ ゲーム・レーンは、気がついたら、「ゲーム・レーンを走ってた!」ということがありえます。 外側車線が指定されているのですが、こうして、五輪マークがペイントされているだけだから、気がついたら・・・というわけ。 歩道部分には、Official 五輪vehiclesという標識。 このゲーム・レーンというのは、殆どがORN上に重なるように部分的に指定されています。 選手、オリンピック公認カー、メディアのための車線です。それらに関係ない車が走ると同じく130ポンドの罰金です。 ※深夜0.00から6.00am、またはその道路が完全に空いていると思われる時は、スイッチをオフにするので、一般車両も走っていいそうですが、リスクですねー。 因みに、私にとって重要なのはバス。ORNに指定された道をルート上運行しているバスはどうなるか?というと、運行しているんですが、すべてのバス停に止まるわけではありません。 ハイドパーク横のパークレーンという道がよい例ですが、ここは、(北のマーブルアーチから南のハイドパークコーナーまで)ノンストップで通過してしまいます。 そして、大英博物館の背中側(北側)の道は、通常、団体観光バスが駐車できるようになっているのですが、この周辺にはメディア関係者が多く宿泊しているということで、進入禁止になっています。困ったバスの運転手さんが右往左往しているのをみかけます。 |
by rie-suzuki67
| 2012-07-26 18:48
| :: Extra, extra...
|
<< テムズを下る船上の聖火 - 聖... | 咲く時季を感じる >> |